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ポットホールはなぜできる?寒さの厳しい1月より、春先に増える理由

ポットホールは、舗装のひび割れから入った雨水と、くり返しかかる車の重さで、舗装が崩れてできる穴です。穴になるまでの4段階を図で示し、見つけたときの連絡先も解説します。

乾いたアスファルト舗装にできた小さなポットホールとひび割れ(イメージ)

ポットホールは、舗装のひび割れからしみ込んだ雨水と、くり返しかかる車の重さで、舗装が下から崩れてできる穴です。寒い地域では、しみ込んだ水が凍ってはとけるため、雪解けの時期に増えます。見つけたら、その道路の管理者か道路緊急ダイヤル(#9910)に連絡してください。

ポットホールとは?

ポットホールは、アスファルト舗装の表面が壊れてできた穴です。多くは直径数十cm、深さ数cmほどです(出典: 寒地土木研究所)。「穴ぼこ」とも呼ばれます。河原の岩にできる丸い穴(甌穴)も同じ名前ですが、この記事では道路の穴を扱います。

ひび割れから穴になるまでの流れは?

舗装の断面図が4つ並んでいる。1はアスファルトの表面にひび割れができた状態。2はひび割れから雨水が入り、下の路盤にしみ込んだ状態。3は車の重さがくり返しかかり、ひび割れが網目状に広がって、舗装の下にすき間ができた状態。4は割れた舗装のかけらがはがれて穴になった状態。
図1 ひび割れが穴になるまでの4段階(舗装の断面)

寒地土木研究所は、雪解けの時期の舗装の損傷の主な要因を「水」「温度の変化」「車の重さ」の3つにまとめています。代表的には、図1の4つの段階を経て穴になります。

  1. 車の重さや温度の変化で、古い舗装にひび割れができる
  2. ひび割れから雨水が入り、下の路盤(砕石などの層)にしみ込む
  3. 水を含んだ路盤が泥のようになって支える力を失い、舗装の下にすき間ができて、ひび割れが網目状に広がる
  4. 支えを失った舗装のかけらが、タイヤの衝撃ではがれ飛んで穴になる

網目状のひび割れは、穴の一歩手前の段階です。穴の多くは、この網目状のひび割れの場所にできます(場所の割合は後の節で示します)。

なぜ雨のあとや雪解けの時期に増える?

ひび割れの中を拡大した断面図が左右に2つ並んでいる。左の「夜:凍る」では、すき間の水が氷になってふくらみ、すき間を外側へ押し広げている。右の「昼:とける」では、氷がとけたあともすき間は広がったままで、底に水が残っている。下に「気温が0℃をまたぐ日に起きやすい」と書かれている。
図2 ひび割れの中の水が凍ってとけると、すき間が広がる

ひび割れがあると、雨水はほとんど止まらずに下の層まで入ります。寒地土木研究所の試験では、幅0.5〜1mmのひび割れでも15秒で約600mLの水が通り、幅3mm以上では測定できる上限の1,400mL(15秒あたり)に達しました。本州など比較的温暖な地域では、梅雨や台風・秋雨の時期に穴が多いといわれています。

寒い地域では、ここに凍結と融解が加わります。ひび割れに入った水は凍ると体積が増え、舗装の中や層の間にすき間をつくります。水を含んだ路盤の材料も、凍ってとけると支える力が落ちます。

北海道の遠軽地域で国道3路線(計約160km)を1年間調べた同研究所の調査では、穴は2月から徐々に増え始め、雪解けの3月と4月に多く見つかりました。寒さの厳しい1月には、穴は見つかっていません。多く見つかったのは、気温が0℃をまたいで凍ってはとける日です。記録のある巡回日78日を比べると、1日のうちに気温が0℃をまたいだ日(ゼロクロッシング)は40日のうち24日(60%)で穴が見つかりました。0℃をまたがなかった38日では6日(約16%)です。

どんな場所にできやすい?

水の入り口がある場所と、水がたまる場所です。寒地土木研究所の調査で穴が多かったのは、次の場所でした。

  • ひび割れのまわり(札幌近郊の国道337号では網目状のひび割れだけで約9割、遠軽では網目状と横方向のひび割れで約8割)
  • 舗装の継ぎ目(工事で舗装をつないだ境目)のまわり
  • 雪解け水が流れ込んだり、たまったりする場所
  • 路面のひび割れが多い区間

大型車の多い道路も、損傷の進みが早い道路です。国の舗装点検要領は、大型車が多く損傷の進みが早い道路の路面を、5年に1回程度以上の頻度で点検する目安を示しています(出典: 国土交通省「舗装点検要領」)。

穴になる前に防げる?

ひび割れの段階なら、シール材(すき間をふさぐ材料)を注入して、雨水の入り口をふさげます。国の舗装点検要領は、路盤より下の層を守るための補修として、ひび割れへのシール材の注入を挙げています。寒地土木研究所も、ひび割れや継ぎ目に充填材を入れる「ひび割れ注入工法」を、ポットホールの有効な予防策としています。

穴になったら、補修材を詰めて埋めます(パッチング)。雪解けの時期の寒い地域では、アスファルトの工場(プラント)が止まっていることが多く、常温で使える補修材(常温合材)で埋めます。同研究所は、詰める前に水分やもろくなった部分を取り除くことを有効な工夫に挙げています。

見つけたらどこに連絡する?

その道路の管理者に連絡します。窓口は、市道なら市役所、県道なら都道府県の土木事務所、国が管理する国道なら国道事務所です。管理者が分からなければ道路緊急ダイヤル(#9910)に伝えられます(出典: 国土交通省)。事故が起きているときは110番です。

舗装点検要領は、ポットホールへの対応を定期点検とは別に、巡視などで見つけしだい行うものとしています。ただ、巡回だけではすべてを見つけられません。国土交通省の八戸国道維持出張所は、巡回車が通るタイミングによっては気づけない異状があるとして、#9910への連絡を呼びかけています(出典: 国土交通省 八戸国道)。

運転中に穴を見つけたら、速度を落として通ってください。自分で埋めずに、管理者に任せます。穴で車が損傷したときは、道路の穴でタイヤがパンクしたときの対応へ。

路面が広く沈んでいるときは、ポットホールではなく道路陥没かもしれません。陥没は、地中の空洞の上の路面が落ちる、別の壊れ方です。


道路を使う方へ:次に読む 道路の穴を見つけたときの連絡先/ポットホールと道路陥没の違い

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最終確認日: 2026年9月28日

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