道路の端にある溝や白線は何のため?同じ白線の外側が、路側帯にも路肩にもなる理由
道路の端の溝は、雨水を集めて流す側溝です。道路は中央が少し高く、雨は端へ流れます。白線の外側が路側帯か路肩かの見分け方と、縁石や反射板のポールの役割も解説します。

道路の端にある溝は、雨水を集めて流す「側溝(そっこう)」です。道路は中央が少し高くつくられていて、雨は端へ流れて側溝や集水ますに集まります。白線(外側線)の外側は、歩道がない道なら歩行者のための「路側帯」、歩道がある道なら道路を守るための余白の「路肩」です。

道路の端に溝があるのはなぜ?
雨水を道路の外へ出すためです。道路には、排水のために必要な場合、側溝や集水ますなどの排水施設を設けることになっています(道路構造令第26条)。路面に水がたまると、車がはねた水が歩く人にかかり、スリップも起きやすくなります。水が舗装の中にしみ込むと、舗装が劣化する原因にもなります。
路面の雨は側溝を流れ、ところどころにある集水ます(雨水を受ける箱)に落ちます。道路の端に四角い格子のふたが間をあけて並んでいたら、多くはその下が集水ますです。そこから地下の排水管を通って、下水道や川へ流れていきます。集水ますが落ち葉やごみで詰まっていると、短時間の大雨で道路が冠水することがあります(出典: 船橋市)。船橋市のように、ますの上の落ち葉やごみの片付けを住民に呼びかけている自治体もあります。
道路は真ん中が少し高くつくられています
雨が端へ流れるのは、車道に横方向の傾き(横断勾配)が付いているからです。舗装した車道の横断勾配は1.5〜2%が標準で、横へ1m進むと1.5〜2cm下がる程度です(道路構造令第24条)。歩道にも2%を標準に勾配を付けます。目では平らに見えても、雨の日に水が端へ寄っていくのはこのためです。
雨水を地中へしみ込ませる舗装では、排水に支障がなければ、勾配を小さくするか付けないこともできます。水を通す舗装のしくみは、道路のアスファルトにはどんな種類がある?で紹介しています。
溝のふたの格子は何?
格子のふたは「グレーチング」と呼ばれる鉄のふたです。水だけを下へ通し、人や車はその上を通れます。溝の口をふさいで人や自転車が落ちないようにしながら、雨水は取り込めるのが格子のふたの利点です。格子の上に落ち葉やごみがたまると水が入らなくなる点は、集水ますと同じです。
溝そのものの形は、住宅地では主に次の2つを見かけます。
- U字溝: 断面がU字形のコンクリートの溝。上にふたをかけて使うことが多い形です。
- L型側溝: 縁石と一体になった浅い溝。車道の端に沿って置かれ、路面の水を受けます。
歩道がない住宅地の道でも、端に浅いくぼみの付いたコンクリートの帯が続いていれば、それがL型側溝です。
縁石は何のためにある?
歩道と車道の間にある一段高いブロックが縁石です。国土交通省は、その役割を次の3つと説明しています(出典: 国土交通省「道の相談室」)。
- 歩道と車道の境目をはっきりさせる
- 車が歩道へはみ出すのを防ぐ
- 雨水が歩道や家のほうへ入るのを防ぐ
高さにも目安があります。バリアフリー法に基づく道路の基準では、縁石は車道から15cm以上、歩道の面は車道から5cmが標準です。横断歩道につながる所だけは、段差を2cmを標準に小さくします(移動等円滑化基準の省令第7〜9条)。
白線の外側は路肩?路側帯?
見分け方は、歩道があるかないかです(図2)。

歩道がない道で、端寄りの白線の外側は「路側帯」です。路側帯は道路交通法の言葉で、歩行者が通るための帯です(道路交通法第2条第1項第3号の4)。ただの外側線に見える線も、歩道がない側に実線で引かれていれば、法律の上では路側帯として扱います(道路標識、区画線及び道路標示に関する命令第7条)。
歩道がある道で、外側線と縁石の間にある帯は「路肩」です。路肩は道路構造令の言葉で、道路の構造を守り、車道を使いやすく保つための余白です。道路には原則として車道に接して路肩を設け、道路構造令では、都市部の一般道路の左側の路肩は0.5m以上を基準にしています。歩道がない道の路側帯も、道路のつくりの上では路肩にあたることがあります。交通ルールの法律で呼ぶか、道路のつくりの法律で呼ぶかの違いです。
車やバイクは、路側帯と車道の区別がある道では車道を通ると道路交通法で決まっていて、路側帯を走ることはできません。自転車は、道路の左側にある路側帯なら通れます。ただし歩行者の邪魔にならない速さと方法で進みます。
路側帯の白線は3種類あります
路側帯の線は3種類あり、駐車や停車のルールが変わります(図3)。

実線1本の路側帯に停めるときは、中に入り、車の左側に歩行者のため0.75mの余地を空けます。幅が0.75m以下の路側帯には入りません(道路交通法施行令第14条の6)。実線と破線の路側帯は駐停車禁止です。実線2本は歩行者用の路側帯で、駐停車も自転車の通行もできません。道路の中央の線の意味は、道路の黄色い線と白い線は何が違う?で紹介しています。
道路の端に立つ反射板のポールは何?
「視線誘導標(デリネーター)」です。夜や雨で見えにくいときに車のライトを反射し、道の先の曲がり方を運転する人に知らせます。国の基準では、反射体の色は道路の左側が白、右側と中央分離帯が橙です。一般道路での間隔は最大40mで、反射体は路面から50〜100cmの高さに付けます(出典: 視線誘導標設置基準)。
雪の多い地域では、高い柱から下向きの矢印の板が張り出したものを見かけます。「固定式視線誘導柱(矢羽根)」といい、矢印の先が車道の端の位置を示します。もともとは除雪の目印で、今は吹雪で前が見えにくいときに運転する人を導く役目も担っています(出典: 寒地土木研究所)。
側溝のふたが割れていたら?
側溝のふたの割れやがたつき、溝の詰まりは、その道路の管理者に連絡します。市道なら市役所、国道や県道はそれぞれの管理者です。ふたが外れて穴が開いている、段差で転びそうになったなど、すぐに危ない状態なら早めに知らせてください。龍ケ崎市は、市道の側溝の詰まりについて、連絡を受けて現地を調べ、緊急性があれば清掃すると案内しています(出典: 龍ケ崎市)。連絡先の探し方は、道路の穴を見つけたらどこに連絡する?で紹介しています。
駐停車のルールは標識や場所によって変わるため、現地の標識や標示に従ってください。
道路を使う方へ:次に読む 道路の黄色い線と白い線は何が違う?/道路の穴を見つけたらどこに連絡する?
道路を管理する方へ 道を使う人が見つけた損傷をスマホで記録し、道路の管理者に届けるサービス「みちカルテ」を開発中です。
最終確認日: 2026年9月27日
参考資料
- 道路構造令(e-Gov法令検索)
- 道路交通法(e-Gov法令検索)
- 道路交通法施行令(e-Gov法令検索)
- 道路標識、区画線及び道路標示に関する命令(e-Gov法令検索)
- 移動等円滑化のために必要な道路の構造及び旅客特定車両停留施設を使用した役務の提供の方法に関する基準を定める省令(e-Gov法令検索)
- 国土交通省「道の相談室:交通安全対策」
- 視線誘導標設置基準(国土交通省)
- 寒地土木研究所「吹雪環境下での固定式視線誘導柱(矢羽根)の視認性に関する研究」(寒地土木研究所月報 No.636、2006年)
- 船橋市「道路の『集水ます』や『側溝』の清掃にご協力ください」
- 龍ケ崎市「側溝がつまっています。清掃をしてほしいのですが」